サンムーブが収録する太陽光認定設備は全国およそ39万件ですが、その持ち主(事業者名+代表者名の組み合わせ)を単純に数え上げると、約18.2万件のオーナー名義になります。1件の案件ごとにSPC(特別目的会社)を立てる商習慣がある市場では、同じ実質的な事業者が複数の名義に分かれて登場することが珍しくありません。では、名寄せによって「実質何グループ」まで集約できるのでしょうか。以前の回に続き、今回は集約の規模そのものを実数で見てみます。
名寄せの方法(電話・住所・枝番の3つの手がかり)
サンムーブの名寄せは、公表データに含まれる①電話番号の一致、②住所の一致(士業事務所の住所などノイズになりやすいものは除外)、③「株式会社◯◯ (2)」のような枝番名義(名称と代表者が一致する場合のみ)の3つを手がかりに、機械的に名義を束ねる処理です。法人番号による名寄せは、同名他社(例:「サンライズ」等の汎用的な社名)を誤って一つに統合してしまうリスクを検証の結果不採用としており、この3つの手がかりだけで慎重に束ねています。
実数:18.2万名義 → 8,207グループ
この処理で、複数の名義が実際に束ねられた結果できたグループは8,207件です。ここでいう「グループ」は、2件以上の名義が電話・住所・枝番のいずれかで結びついたものだけを指し、他と結びつかなかった名義は単独のオーナーとしてそのまま残ります。つまり8,207という数字は「全国の実質事業者総数」ではなく、名義が複数に分かれていたことが判明した実質事業者の数と理解するのが正確です。
上位ほど「見た目より大きい」——集中度合いを実数で見る
取扱設備数の多い上位30グループだけを見ると、その内訳は低圧分譲業者が22グループ、大規模IPP/ファンドが3グループ、同族グループが4グループ、登記代行業者が1グループという構成でした。この上位30グループは、合計でわずか1,204件の名義(全体の0.66%)でありながら、設備件数では合計15,281件(全国の3.9%)を占めています。名義1件あたりの平均設備数を比べると、全国平均が約2.1件であるのに対し、この上位30グループでは約12.7件——全国平均のおよそ5.9倍です。名義単位で見ていたときには分散して見えていた取扱規模が、名寄せによって束ねると大きく浮かび上がることが分かります。
読み方の注意
名寄せは電話番号・住所という間接的な手がかりに基づく統計的な推定であり、資本関係やグループ経営の実態を法的に確定するものではありません。管理会社と発電事業会社が同じ住所を使うケースを誤って束ねてしまう可能性がある一方、あえて連絡先を使い分けているグループは実態より小さく見積もられます。8,207という件数も、今後の名寄せロジックの改善(手がかりの追加・精緻化)によって変わり得る、現時点の推定値です。
※本ページの件数・比率は、資源エネルギー庁「事業計画認定情報」に基づく集計(データ反映:2026年6月時点)から算出した推定値であり、特定の事業者・グループの規模や順位を示すものではありません。実際の取引価格や事業者の実態を保証するものではありません。
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