同じ発電規模・同じ地域でも、山あいに立地する設備は平地の設備より発電が伸びにくいことがあります。周囲の山や斜面が朝夕の日射を遮る、いわゆる地形による影の影響です。サンムーブの推定価値モデルは、この影響を国土地理院の標高データ(DEM)から機械的に見積もり、想定発電量に反映しています。仕組みを解説します。
起伏(relief)をDEMで測る
設備の設置地点の標高に加えて、そこから半径1kmと2kmの8方位、あわせて16地点の標高を国土地理院のDEM(数値標高モデル)から取得します。その16地点の平均標高と設置地点の標高の差を「周囲の起伏(relief)」として算出します。周囲の山や丘が高いほど、reliefは大きな正の値になります。
起伏25mまでは無補正、そこから先は1mごとに発電を割り引く
モデルはシンプルな段階式です。起伏が25m以下(ほぼ平地〜緩やかな地形)なら補正なし(×1.00)。25mを超えた分については、超過1mあたり発電を0.26%ずつ割り引き、最大25%(×0.75)を下限としています。目安は次の通りです(推定値):
- 起伏 25m以下:補正係数 ×1.00(補正なし)
- 起伏 50m:×0.935(想定発電 −6.5%)
- 起伏 75m:×0.87(−13.0%)
- 起伏 100m:×0.805(−19.5%)
- 起伏 121m以上:×0.75(−25.0%・下限)
推定価値ページでの見え方
補正が発動した設備では、各設備の推定価値ページに「地形補正 ×0.○○」として、補正前の想定売電額とあわせて表示されます。補正が効いていない(起伏25m以下、または座標未取得)設備は表示自体がなく、想定発電はそのままです。あわせて、周囲の起伏は土地の地目(宅地・雑種地・山林など)を推定する際の参考情報としても利用しています。
この補正が「近似」であることの注意
この方式は、太陽の方位・高度を時間帯ごとに追う厳密な日照シミュレーションではなく、周囲の起伏という代理指標による近似です。実際には斜面の向き(南向きか北向きか)、樹木の有無、パネルの設置角度など、reliefだけでは捉えられない要因も発電に影響します。地形補正はあくまで統計的な推定であり、個別設備の実際の発電実績を保証するものではありません。
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