中古太陽光を見るとき、利回りと並んで効くのが「FITはあと何年残っているか」です。サンムーブの推定価値は残存年数にとても敏感に反応します。では残り1年の差で価値はいくら動くのか——感応度(センシティビティ)として見てみます。
なぜ残存年数がここまで効くのか
FITは固定価格で売電できる期間(多くの事業用で20年)が認定年度ごとに決まっています。その期間が終われば売電単価は市場価格(大きく下落)に切り替わります。だから中古の価値は基本的に「残りのFIT期間に積み上がる推定純収益(NOI)の現在価値」です(→DCFで考える)。残存年数は、この積み上げの“年数”そのものなのです。
残り1年の差の感応度(試算例)
説明用に、年間の推定純収益(NOI)を80万円、割引率を4%と仮定した低圧設備で、残存年数ごとの推定価値を並べると——(以下はすべて仮定に基づく計算例です)
- 残り3年 → 約222万円
- 残り5年 → 約356万円
- 残り10年 → 約649万円
- 残り15年 → 約889万円
ここで「残り1年の差」がいくらになるかを見ると、その1年がどのタイミングかで変わります。近い将来の1年は割引が浅いぶん価値が大きく、遠い将来の1年は割引で目減りします。
- 残り5→6年:約63万円/年ぶん増える
- 残り10→11年:約52万円/年
- 残り15→16年:約43万円/年
つまり残存年数が短い設備ほど、次の1年の重み(その1年の現在価値)は大きい。「あと数年」の設備は、1年の延び縮みが価値に直接効きます。
割引率でも効き方が変わる
同じ残存年数でも、割引率を上げれば将来キャッシュフローの現在価値は下がり、残存年数の効き方も変わります。買い手のリスク許容度=割引率の置き方で価値レンジが動く、というのがDCFの肝です(→残存FITと割引率)。サンムーブは前提の割引率を各ページに明記しています。
中古を見るときの視点
「利回り○%」は“今この瞬間”の断面にすぎません。残存年数を見ないと、将来の積み上げを見落とします。残り数年の設備は表面利回りが高く見えても総額の伸びしろは小さく、逆に残り期間が長い設備は1年の差が効きにくい代わりに総額が大きい。各設備の推定価値ページには、残存年数と割引率の前提を明記しています。数値は公表データに基づく推定で、取引価格や実績を保証するものではありません。
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