サンムーブの査定額・収益予測は、県別の日射係数や経年劣化(年0.5%)といった前提を積み上げて発電量を推定する仕組みです。ただ、前提を積み上げただけの数字は「机上の空論」になりかねません。そこで私たちは、モデルが弾き出した推定値を国が公表する実績統計と突き合わせる「検算」の工程を大切にしています。今回はその考え方を整理します。
①全国集計との突き合わせ(マクロ検算)
いちばん大きな網は、全国合計での検算です。サンムーブの推定を約39万件ぶん足し上げると、推定年間売電収入はおよそ2.7兆円(税込)になります。これは国が公表する事業用太陽光の買取費用の実績(おおむね2.4〜2.7兆円規模)とほぼ整合する水準です。個々の設備の推定にはブレがあっても、全体を足し上げれば現実の実績と大きくズレていない——これがモデル全体の健全性を確かめる最初のチェックです。
②県・エリア単位の突き合わせ(メゾ検算)
全国合計が合っていても、県ごとの前提が正しいとは限りません。そこでモデル県を決めて先行検証するという手順を取っています。たとえば最初のモデル県とした兵庫県では、出力制御率の実績や日照時間の統計と、モデルに組み込んだ前提とを照らし合わせ、大きな乖離がないかを確認しました。出力抑制が全国トップ水準の九州エリアのように、抑制の実績が大きい地域では、その実績値を前提に反映することで推定の精度を上げています。
③なぜ「個別設備」の実績とは突き合わせないのか
もっとも直接的な検算は、個別の設備1件ごとの実際の発電実績と見比べることです。ただしサンムーブは、個人情報を守る方針から、個別の設備・所有者を特定した実績データをLLMやモデルに扱わせることはしていません。検算はあくまで公表されている統計・集計値の範囲で行い、個別の案件を題材にした分析や検証結果の公開は行わない、というのが私たちの線引きです。
「変わらなかった」ことも検算の成果
検算というと数値の修正を思い浮かべがちですが、前提が実績と大きくズレていないと確認できること自体も重要な成果です。割引率・劣化率・OPEX比率などは、この検算を経てもなお大きく置き直す必要が生じていない前提です。一方で、抑制率のようにエリア差の大きい項目は、実績統計に合わせて継続的に調整しています。
※本ページで述べた検算の考え方は、公表統計との突き合わせによる一般的な手順の説明であり、個別設備の実際の発電量・収入・推定価値を保証するものではありません。査定額・収益予測は公表データに基づく推定値であり、実際の取引価格を保証するものではありません。
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