以前の都道府県別「高圧・特別高圧」比率で、件数ベースの上位県(秋田・島根・石川など)と出力(MW)ベースの上位県(福島・宮城・岩手など)が大きく異なる理由として「1件あたりの平均規模」の違いに触れました。今回はこの1件あたり平均出力(kW)そのものを主役に、47都道府県を比較してみます。
「1件あたり平均出力」はどう算出したか
各都道府県ページに掲載している太陽光設備の件数と合計出力(kW)から、合計出力(kW)÷件数で1件あたりの平均出力を都道府県別に算出しました。全国では太陽光設備38.3万件・合計出力約5,830万kWで、全国平均は1件あたり152.1kWです。
1件あたり平均出力トップ10
都道府県別に見ると、東北・北陸・山陰勢が上位に並びます。
- 福島県:360.1kW(9,301件)
- 宮城県:360.1kW(6,499件)
- 岩手県:326.9kW(3,203件)
- 青森県:282.8kW(3,234件)
- 北海道:269.0kW(8,159件)
- 山形県:263.6kW(1,045件)
- 秋田県:261.3kW(1,049件)
- 石川県:260.7kW(2,247件)
- 新潟県:252.8kW(1,542件)
- 島根県:249.4kW(1,410件)
逆に下位は沖縄県(61.9kW)、東京都(67.2kW)、山梨県(85.0kW)、徳島県(87.7kW)、佐賀県(95.3kW)などで、トップの福島・宮城県はこの最下位・沖縄県のおよそ5.8倍の規模です。
「件数は少なくても、1件は大きい」県
ここで注目したいのは、上位10県の中に件数自体は全国47都道府県の中央値(6,499件)を大きく下回る県が多く含まれることです。
- 岩手県:件数3,203件(全国中央値の半分以下)で平均326.9kW
- 青森県:件数3,234件で平均282.8kW
- 山形県:件数1,045件(全国最少クラス)で平均263.6kW
- 秋田県:件数1,049件で平均261.3kW
- 石川県:件数2,247件で平均260.7kW
- 新潟県:件数1,542件で平均252.8kW
- 島根県:件数1,410件で平均249.4kW
- 鳥取県:件数1,624件で平均223.2kW
これらの県は、福島・宮城・北海道のように件数自体が多いわけではなく、むしろ全国的には「件数の少ない県」です。それでも1件あたりの平均出力は全国平均(152.1kW)の1.5〜2.4倍に達しており、件数の少なさが、そのまま市場規模の小ささを意味しないことを示しています。
逆に、件数は多いが1件あたりは小さい県も
対照的に、山梨県(6,236件・85.0kW)や徳島県(8,044件・87.7kW)、佐賀県(5,358件・95.3kW)は件数では全国平均に近い水準を確保しながら、1件あたりの平均出力は全国平均を大きく下回ります。これらの県は低圧クラスの小規模設備が数多く分布している構成であることがうかがえます。東京都・沖縄県は件数自体も少なく、1件あたりの規模も小さいため、都市部・離島特有の事情(用地確保の制約など)が影響していると考えられます。
この数字が示すこと・示さないこと
この「1件あたり平均出力」は、あくまで認定済み設備全体の県内平均値であり、実際に売却の意向がある個別設備の規模を示すものではありません。同じ県内でも低圧の小規模設備から特別高圧のメガソーラーまで幅広く分布しており、平均値だけで「その県の物件は大きい/小さい」と単純に判断することはできません。設備の取得や売却を検討する際は、物件一覧で出力区分を絞り込んで、個別の実態を確認することをおすすめします。
※本ページの件数・出力の数値は、資源エネルギー庁「事業計画認定情報」に基づく都道府県別集計(データ反映:2026年6月時点)の実数です。査定額・利回りは公表データに基づく推定値であり、実際の取引価格を保証するものではありません。
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