以前の月次「所有者移転」の回で、直近1か月(2026年5月→6月)に所有者移転が536件検出されたことを紹介しました。今回は同じデータを都道府県別に分解し、どの地域で移転が多いのか、そしてその多さは単に設備数が多いからなのかを掘り下げます。
件数だけで見ると、福島県が最多
所有者移転536件のうち件数の多い都道府県上位12県は、福島県63件、千葉県49件、兵庫県28件、北海道25件、岡山県24件、茨城県22件、栃木県21件、宮崎県20件、広島県20件、群馬県19件、熊本県17件、静岡県16件と続きます。この上位12県の合計は324件で、全体536件の60.4%を占め、残る35都道府県で39.6%という内訳です。福島県単独では全体の11.8%、上位3県(福島・千葉・兵庫)で26.1%に達します。
設備数で正規化すると、順位が大きく変わる
ただし件数の単純比較は、そもそも認定設備数が多い県ほど有利になります。実際、上位12県の中には茨城県(設備数29,602件)や群馬県(同21,136件)のように、設備数自体が全国上位の県も含まれています。そこで各県の移転件数を認定設備数で割った「設備1万件あたりの移転率」で見ると、次のように順位が入れ替わります。
- 福島県:設備9,301件に対し移転63件=67.7件/1万件(全国平均の4.93倍)
- 北海道:設備8,159件に対し移転25件=30.6件/1万件(同2.23倍)
- 千葉県:設備21,188件に対し移転49件=23.1件/1万件(同1.68倍)
- 岡山県:設備11,744件に対し移転24件=20.4件/1万件(同1.49倍)
- 兵庫県:設備13,874件に対し移転28件=20.2件/1万件(同1.47倍)
- 茨城県:設備29,602件に対し移転22件=7.4件/1万件(同0.54倍)
全国平均は13.75件/1万件です。件数では上位に並んだ茨城県・群馬県は、設備数で正規化すると平均を下回る「移転が相対的に少ない県」に変わります。一方で福島県は件数・正規化率のどちらで見ても突出しており、単に設備数が多いから移転件数が多いのではなく、設備数あたりの移転の起こりやすさ自体が高い県であることが実数からわかります。
この数字が示すこと・示さないこと
この集計は単月(2026年5月→6月)の差分に基づく傾向であり、福島県の移転率が継続的に高い水準を維持するかどうかは、今回のデータだけでは確認できません。また移転の背景(事業承継、相続、投資回収などの個別事情)は本データからは特定できず、特定の設備・所有者・業者を示すものでもありません。あくまで都道府県単位の匿名集計であることにご留意ください。
※本ページの件数・出力の数値は、資源エネルギー庁「事業計画認定情報」の月次差分(2026年5月→6月)および事業計画認定情報の集計に基づく実数です。査定額・収益予測は公表データに基づく推定値であり、実際の取引価格を保証するものではありません。
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