推定価値ページの前提のひとつに、パネルの経年劣化を年0.5%と仮定している、という項目があります。地味な数字に見えますが、FIT期間は20年前後と長いため、この仮定次第で推定価値はじわじわと動きます。今回は「なぜ年0.5%なのか」と「それが価値にどう効くか」を整理します。
なぜ「年0.5%」なのか
結晶シリコン系の太陽光パネルは、稼働年数とともに出力が少しずつ低下します。国内外の長期実測・メーカー出力保証(多くが「25年で出力80%以上」を目安にする)などをもとに一般化すると、年あたりの劣化率はおおむね0.3〜0.7%程度のレンジに収まるとされています。サンムーブはこのレンジの中間的な水準として年0.5%を採用し、発電量の推定式(パネル出力×県別日射係数×ピークカット補正×経年劣化)に組み込んでいます。個々のパネルの銘柄・施工品質・清掃頻度までは反映していない、あくまで一般化した仮定である点は前提として押さえておく必要があります。
20年でどれだけ効くか
年0.5%の劣化は、単年ではごくわずかです。しかし複利的に積み上がるため、20年間では出力がおよそ1割弱(約9〜10%)低下する計算になります。これは売電収入がFIT期間の後半にいくほど目減りしていくことを意味し、DCFによる価値換算では将来の収入ほど割引の影響も重なるため、劣化を織り込まない試算に比べて推定価値は数%単位で下振れします。逆に言えば、劣化率の仮定を無視した収益予測は、実態より楽観的な数字になりやすいということです。
仮定を変えると価値はどう動くか
試しに劣化率を年0.3%(劣化が緩やかなケース)と年0.7%(劣化が早いケース)で比較すると、残存FIT年数が長い設備ほど、この差は推定価値に効いてきます。FIT残存年数の感応度と同じ構造で、「残り年数が長い=劣化率の仮定のブレが効く期間も長い」という関係にあります。サンムーブが前提を隠さず開示しているのは、こうした感応度をご自身の実績データと突き合わせて検算していただくためです。
実際の劣化は設備ごとに異なる
年0.5%はあくまで統計的な一般値であり、実際の劣化率はパネルの製造年代・銘柄・施工環境・保守状況によって個体差があります。ご自身の発電所の実際の発電実績データをお持ちであれば、それと推定値を比較することが、サンムーブの推定価値をより正確に読み解く近道です。
※本ページで述べた劣化率のレンジ・試算はいずれも一般的な仮定に基づくものであり、個別設備の実際の劣化・推定価値・取引価格を保証するものではありません。
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